長文は一度に出力しづらいChatGPTだが、分割生成と全体設計を活用すれば6,000字〜1万字級のブログやスピーチを実務的に完成できる。導入・本論・結論などを前提に構成をAIに逆算させ、各ブロックを約2000字以内で作成。人間は肉付けと最終調整・接続を担当する。
- 長文は一度に出力できないため、分割生成で実現する
- 事前にゴールを設定し、AIに全体構成を逆算させ、ブロックを約2000字以内で作成させる
- 人間は肉付け・実例追加・最終調整を行い、ブロックを自然につなぐ
こんにちは、Room8オーナーの鶴田です!
「ChatGPTで長文を書かせたいのに、2,000文字くらいで止まってしまうんですよね…」──最近こういう相談をよく受けます。
正直に言うと、ChatGPTは長文が得意とは言えません。1万文字のスピーチ原稿や、6,000文字のブログ記事を一気に吐き出すなんて芸当は苦手です。でも、だからといって「ChatGPTは長文が書けない」というのも誤解なんですよね。
コツさえ掴めば、ChatGPTでも長文は十分に書けます。要は“いっぺんにお願いする”のが無理筋なんです。人間だって「はい今から一息で小説1冊!」って言われても無理じゃないですか。ChatGPTにも、分割してお願いする“作法”が必要なんです。
ちなみに今日、うちの会員さんが「GPTがアホすぎてムカつく!」とぶち切れてました(笑)。話を聞くと、30分スピーチの原稿を渡して「いい感じの流れに直して」と頼んだら、2,000文字くらいにざっくりまとめられてしまったと。何度「省略するな!」と指示しても、しれっと短縮して返してくる。いや〜気持ちは分かる。
僕の感覚でいうと、長い文を書かせようとしても、2,000文字くらいで“きれいにまとめてしまう”傾向が強い。
いずれにせよ、「ChatGPTに長文を書かせるにはコツがいる」という事実に変わりはありません。今日はそのポイントを、実際の例も交えながら解説していきます。
ChatGPTはなぜ長文が苦手なのか?
「ChatGPTで長文を書かせようとすると、なぜか2,000文字前後で止まってしまう」──この現象は多くの人が経験しているはずです。結論から言えば、それはChatGPTの能力的な限界です。ユーザーのお願いの仕方やAIの気分の問題ではなく、設計そのものがそうなっている。
仕組みとしての限界
ChatGPTは文章を「トークン」という単位で扱います。入力は膨大に処理できても、出力に関しては一度に生成できる量が強く制限されています。安全面や処理効率の観点から、無限に書き続けることはできない。だから、どんなに「6,000文字で書いて」と念押ししても、安定して出てくるのは2,000文字前後にとどまります。
指示では解決できない
よく「プロンプトを工夫すれば長文も書ける」と思われがちですが、これは誤解です。確かに構造や分量を指定することで多少は伸びますが、能力の壁を超えることはできません。今日も会員さんが「GPTがアホすぎてムカつく!」と怒っていましたが、それも当然です。何度「省略するな」と指示しても、出てくるのは結局2,000文字程度に収まってしまう。これは性格の問題ではなく、仕様の問題だからです。
Claudeとの違い
一方で、Claudeのように一度に6,000文字以上出力できるモデルもあります。つまりこれは“AIの個性”ではなく、完全にモデルの設計上の能力差。ChatGPTは短くまとめる方向に最適化されていて、Claudeは長文を一気に吐き出す方向に強い。だから「ChatGPTは長文が苦手」というのは事実であり、避けられない現実なんです。
本当に苦手なのは「一気に出すこと」
ここまで聞くと「じゃあ長文は無理なのか」と思うかもしれません。でも実際は、ChatGPTも長文を扱うことは可能です。方法はシンプルで、分割して書かせる。一気にやろうとするから2,000文字で纏められるのであって、区切ってお願いすれば6,000文字でも1万文字でも書かせることができるのです。
長文を書くときはAIに構成を考えさせる
自分で構成を考える必要はない
ChatGPTで長文を書こうとすると、多くの人が「見出しをどう分ける?」「どんな順番で展開すればいい?」と最初の段階で固まってしまいます。文章力がある人ならともかく、構成を練るのが苦手な人にとってはここが最大のハードルです。「結局自分で構成を考えないといけないなら、AIなんて意味ないじゃん」と諦めてしまうケースもよく見ます。
でも実は、ここからすでにAIに任せてしまって大丈夫なんです。ChatGPTは「大枠の設計」を考えるのがむしろ得意分野。人間がゼロから構成を絞り出す必要はまったくありません。
ゴールを設定してAIに逆算させる
僕がよくやるのは、いわばゴールシーク的な使い方です。Excelの関数で「ゴールから逆算」するのに近い発想で、まずは最終的に欲しい形を指定します。
- ゴール例①:6,000字のブログ記事
- ゴール例②:30分スピーチ原稿(約1万字)
こう伝えたうえで「そのための構成を考えて」とお願いすれば、AIが必要な要素を逆算して出してくれる。さらに「各パートの文字数目安も添えて」と言えば、長さのバランスまで計算して提案してくれるんです。
ブログ記事のケース
実際、このブログでも最初にやっているのはC2(構造設計)をAIに考えさせることです。「導入は600〜800字、H2ごとに1,200字程度、まとめは600字程度」といった配分を先に決めてしまい、それを分割して執筆していく。これなら自分で悩まなくても6,000字の記事が自然に組み上がります。
逆に、構成を決めずに「6,000字のブログを書いて」と丸投げすると、2,000字前後で要約されて終わるのがオチ。失敗する人の多くはこのパターンです。
スピーチ原稿のケース
スピーチも同じです。「30分スピーチの構成を考えて」と頼めば、「導入」「本論」「まとめ」といった流れを出してくれます。でもここで止めてはいけません。本論20分=6,000〜7,000字なので、そのまま1ブロックで書かせると容量オーバー。だから「本論を3ブロックに分けて、それぞれ2,000字以内で」と追加で指示します。するとAIは分割可能な構成に再調整してくれます。
人間の役割は“方向性を足す”こと
このプロセスで人間がやるべきことはシンプルです。AIが出してきた構成に対して「ここに具体例を入れたい」とか「この部分は自分の体験談を加えたい」といった肉付けをしていくこと。言い換えれば、人間は審判役であり、設計士はAI。最初から完璧な構成を自分で考えなくても、AIが用意した枠組みに意見を差し込めばいいのです。
分割生成で“実用的な長文”を作る
一気に出そうとするから失敗する
ChatGPTに「6,000字の記事を書いて」とお願いしても、出てくるのはせいぜい2,000字前後。これは能力的な限界なので、どんなに工夫しても突破できません。そこで必要になるのが分割生成です。長文をいくつかのブロックに分けて書かせれば、合計で6,000字でも1万字でも作れます。
ブログ記事の場合
ブログは「導入 → 本文(H2ごとの展開)→ まとめ」という構成が基本です。これをChatGPTで書くなら、H2ごとに区切って生成するのが現実的です。
- 導入:600〜800字
- H2-1:1,200字程度
- H2-2:1,200字程度
- H2-3:1,200字程度
- まとめ:600字程度
このように分けて書かせれば、全体で6,000字前後のブログが完成します。実際、僕もこの記事をそんな手順で書いています。
スピーチ原稿の場合
スピーチはさらに分割が重要です。たとえば30分のスピーチ=約1万字。導入やまとめは2,000字以内に収まりますが、問題は本論20分分。ここを1ブロックで書かせるのは無理があります。
だから「本論を3ブロックに分けて、それぞれ2,000字以内で」とChatGPTに依頼します。すると「課題提起」「具体例」「解決策」といった形で分割できる。あとは各ブロックを順番に書かせれば、全体で1万字のスピーチ原稿が仕上がります。
分割生成のコツ
- 最初に全体構成を決める(H2見出しやスピーチの流れ)
- 各ブロックを2,000字以内に収めるようにAIに指示する
- 「続けて」と依頼して連結することで、自然に一つの原稿としてつながる
これを意識するだけで、ChatGPTは“短文しか書けないAI”から“実用的な長文を作れるAI”に変わります。
実際に使えるプロンプト例集
ここまで「構成はAIに考えさせる」「長文は分割して書かせる」というポイントを解説しました。とはいえ、いざ実践しようとすると「どんなふうに指示すればいいの?」と悩む人も多いはず。そこで、僕が実際に使っているプロンプトをまとめて紹介します。コピペして試すだけで、すぐに長文生成の流れを体感できます。
構成を考えるときのプロンプト
まずはゴール(記事の長さやスピーチ時間)を指定し、AIに構成を逆算させます。
ブログ記事の場合
「リモートワークのメリットとデメリット」について6,000字の記事を書きたいです。
読者はビジネスパーソンを想定しています。
6,000字に届くように全体構成を考えてください。
1ブロックは2,000字以内に収めて、必要な数に分割してください。
スピーチ原稿の場合
私は「AIを活用した中小企業の業務改善」についてスピーチをしたいです。
対象は地元の経営者で、持ち時間は30分です。
この前提条件を踏まえて、スピーチの構成を考えてください。
全体で約1万字程度になるように、1ブロックは2,000字以内に収めて、
必要な数に分割してください。
分割して書かせるときのプロンプト
構成が決まったら、1ブロックごとに生成を依頼します。
ブログ記事の場合
まずは導入(600〜800字)を書いてください。
続けて:
次はH2-1の本文(1,200字程度)を書いてください。
さらに:
次はH2-2の本文(1,200字程度)を書いてください。
…と順番に依頼していけば、合計で6,000字の記事が完成します。
スピーチ原稿の場合
まずはブロック1を書いてください。(2,000字以内)
続けて:
次はブロック2を書いてください。(2,000字以内)
→ ブロック3、4と進め、最後に:
ブロック5を書いてください。(2,000字以内)
実際にAIが出したサンプル構成
上のスピーチ用プロンプトを入力してみたところ、ChatGPTが提案した構成は以下のとおりです。
スピーチ構成案(全体:約1万字)
- ブロック1:導入(現状認識と問題提起)
地元中小企業の現状、人手不足や効率化の課題、AI活用の必要性を提示。 - ブロック2:AI活用の基本理解
AIの定義を噛み砕き、中小企業に役立つ3つの領域(効率化/営業支援/意思決定補助)を紹介。 - ブロック3:具体的な事例紹介
製造業・小売/飲食・士業など、実際のAI導入ケースを取り上げる。 - ブロック4:導入ステップと注意点
スモールスタート、ツール選び、データ管理、社員教育などを解説。 - ブロック5:まとめと未来展望
AI導入は競争力確保の手段であり、今から動き出すことの重要性を強調。
プロンプト活用のポイント
- ゴールを明示する(6,000字記事・30分スピーチなど)
- 1ブロック2,000字以内という条件を必ず入れる
- 「次は〜を書いてください」と順番に依頼する
この3点さえ守れば、ChatGPTでも6,000字や1万字規模の長文をしっかり作れます。
注意:文字数指定はあくまで目安と考える
AIは“指定文字数に合わせようとする”が大雑把
ChatGPTに「このブロックは2,000字で」と指示しても、必ずその通りにはなりません。
- 1,200字くらいで終わることもあれば
- 逆に2,300字くらいまで書くこともある
これはトークン(AIが文章を処理する最小単位)の都合であり、人間がカウントする「文字数」に精密に合わせることはできない仕組みだからです。
ブロックによって調整が必要
さらに厄介なのは、文字数が少なすぎる/多すぎるときの調整です。
- 指定1,200字なのに800字程度しか出なかった → 「もっと詳しく」と追加指示する
- 指定1,200字なのに1,800字近くになった → 内容がダブっている可能性があるので、ブロックを分け直す
特に文字数を無理やり増やそうとすると、AIは前のブロックで書いた内容を繰り返すことがあります。その場合は「違う視点を加えて」「別の角度から説明して」と指示すると、重複を避けやすくなります。
最後は人間の判断が必要
AIはあくまで「おおよその文字数を合わせてくれるアシスタント」。精密な文字数調整や重複のコントロールは人間の出番です。ここをサボると「長いけど中身が薄い文章」になりがちです。
まとめ:AIの限界を理解すれば長文も怖くない
今回のポイントを整理するとこうです。
- ChatGPTは「一気に長文を出す」ことが苦手で、実際は1,500〜2,000字前後で止まりやすい
- しかも文字数指定は大雑把で、1,200字と言っても800字や1,800字になることがある
- だからこそ AIに構成を考えさせる → 分割して書かせる → 人間が微調整する という流れが大事
- ブログ記事でもスピーチ原稿でも、この方法を使えば6,000字でも1万字でも実用的に仕上げられる
要するに、AIを“丸投げして完璧に仕上げてもらう存在”と思うから不満が出るんです。AIは設計図を描いて文章を積み上げる相棒であり、最後の整合性を整えるのは人間の役割。この前提を理解していれば、長文生成はむしろAIが得意とする分野になります。
……とはいえ、正直に言うと「長文の安定出力」ならClaudeの方が扱いやすいです。ChatGPTよりも文字数のブレが少なく、コントロールしやすい印象があります。ただ、ChatGPTしか契約していない人も多いでしょうし、この記事で紹介した分割生成のワークフローを使えば十分に戦えます。
AIは万能ではなく補助輪。でも正しい乗り方を知れば、誰でも“長文を書く力”を手に入れられるはずです。
