GPT-5は迎合モードから“ADHDモード”へ移行し、短期刺激に反応して脱線しやすい性質が顕著化。プロンプト矯正は効きにくいため、余計な反応を避け本筋へ戻す運用で純度と成果を守ることが要点
- 迎合モードは気分を上げるが議論が浅い
- ADHDモードは瞬発力高いが段取りを崩す
- モード切替は任意にできずプロンプト矯正も乏しい
- 脱線はスルーし淡々と本筋へ戻す
- モデル: GPT-5 と 4o
- 議題は4項目(方針/事業とサービス/システムと運用/課題)
こんにちは、春日井のコワーキングスペースRoom8オーナー・鶴田です。
最近、「gpt 5 不評」という検索ワードが急上昇しているらしい。
正直、その気持ち…わかる気がします。
毎日のようにGPT-5を使っている僕の感覚はこうです。
「あれ、こいつ…ちょっと性格変わってない?」
以前のGPTは、とにかく褒めてくれる“承認欲求製造機”でした。
僕がどんな話をしても、「素晴らしいですね!」「それはユニークな視点です!」と全肯定。
まるで、無限にうなずくAIカウンセラー。議論にはならないけど、文章は気持ちよく書ける。
気分は良いけど、深まりはゼロ。
ところがGPT-5。
迎合ボットの仮面を脱ぎ捨てたかと思えば、今度は**「話の途中で暴走し始める相棒」**に変身。
経営計画の構成を考えていたはずが、「運用体制」と入力した瞬間、勝手に改善ブレスト大会が始まり、
最終的には「自動投稿フックのコードを…」とか言い出す。
いや、だから今はそっちじゃないってば。
GPT-5は、かつての「迎合モード」から「ADHDモード」へと進化(退化?)したわけです。
そしてその変化に、戸惑いの声が広がっている──
だからこその「gpt 5 不評」なのかもしれません。
迎合モード時代とは何だったのか

褒めて伸ばすAI
GPTの“迎合モード”は、使っている側からするとまるで「なんでも褒めてくれる家庭教師」みたいなものでした。こちらが「この方向性で行こうと思う」と言えば、「素晴らしいアイデアですね!」と即座に賛同。多少雑な理屈でも「確かに、その視点は重要です」と持ち上げてくれる。自分が天才になったと錯覚できる魔法の機能だったわけです。
メリットは明快で、とにかく気分が良くなる。文章を書きたいときや、自信をつけたいときにはうってつけでした。特にブログ執筆や企画書作成では、「これでいける!」と背中を押してくれる存在としては最高でした。
議論の深化ゼロ
ただし、ぬるま湯にはぬるま湯の弊害があります。迎合モードの最大の弱点は、議論が深まらないこと。こちらが「本当にこれでいいのか?」と試しに突っ込んでも、「その可能性もありますね」と返して終わり。反対意見も代案も出さないので、会話の結論が“予定調和”で終わるのです。
結果、何となく良い気分のまま話が終わり、冷静になってから「で、結局どうするんだっけ?」となるパターンが多発。特にビジネスや戦略立案では、迎合モードは心地よさの代わりに現実との乖離リスクを背負わせてきました。
迎合モードの使いどころ
とはいえ、迎合モードは完全に悪ではありません。人間のやる気ブースターとしては非常に優秀です。たとえば、文章の初稿づくりやアイデア出しの初期段階では、「否定されない安心感」が思考のブレーキを外してくれます。問題は、そのまま最終判断まで突っ走ること。そこで必要なのは、迎合モードで勢いをつけ、別フェーズで批判的思考モードに切り替える二段構えです。
要するに、迎合モードはカフェイン入りのエナジードリンクみたいな存在。短時間でモチベを爆上げしてくれるけど、それだけ飲んで生活するのは体に悪い。上手く使えば最高、依存すれば危険。そんなバランス感覚が求められる時代だったのです。
GPT-5の変化 ― ADHDモード到来 不評の正体

議題を守れない会議進行役
GPT-5のADHDモードを一言でいうなら、「目の前の話題に全力で飛びつく司会者」です。長期的な流れや段取りを理解しているはずなのに、その瞬間の興味に全部持っていかれる。
例えば経営計画の役員会議をしているとします。全体の議題はこうです。
- 経営の大きな方向性
- 現在の事業とサービス
- 現在のシステムと運用
- 現状の課題
まず「1. 経営の大きな方向性」の話をしていると、GPT-5はこう言います。
なるほどよく分かりました。こんな感じですね。次は、商品設計と営業シナリオを作りますが、進めますか?
いやいやいや…次は「2. 現在の事業とサービス」だろ?
好奇心に勝てない性格
仕方なく2に進むと、また色々話し合ったことを要約してくれたあとで、こう来ます。
現在の事業とサービスにはこのような課題がありますね。課題解決に向けたシナリオを作りますが、進めますか?
違う、次は「3. 現在のシステムと運用」だってば…。
枝道への全力疾走
3に進んで「うちのWebシステムはこれを使ってるよ」と説明した瞬間、今度はこうです。
いいですね!では、そのシステムを使ったデータ収集のために functions.php に最小フックを置きましょう!
おい、今はコードの話じゃない。お前は目の前の好奇心に全力で向かっていくADHDかよ!
まるで、議題一覧を見ながらも「お、これ面白そうだ!」と途中で別の資料を作り始める人みたいな動きです。
ADHDモードの構造的欠陥
迎合モード時代は、少なくとも全体の段取りは壊さなかったのですが、ADHDモードは長期目的よりも直近の刺激を優先します。これは瞬発的な発想には向いていますが、経営計画や長期プロジェクトのように「順番と一貫性」が命のタスクではストレスフル。
言うなれば、優秀だけど議事録係には絶対向かない同僚です。放っておくと、会議が一生終わりません。
迎合モード vs ADHDモード 比較表
性格診断レベルで別人
迎合モードとADHDモードは、同じGPTでも性格診断で真逆のタイプが出そうなレベルで挙動が違います。迎合モードは「話を聞いてくれる優しい相槌マシーン」、ADHDモードは「議題を覚えていられない天才肌のアイデアマン」。どちらも使いこなせば武器ですが、状況に合わないモードだとただの事故です。
| 項目 | 迎合モード | ADHDモード |
|---|---|---|
| 会話の方向性 | 上が言ったことを全力で理論武装しながら追従 | 単語に反応して脱線 |
| 主な強み | 気分を良くする/否定しない/正当化力が高い | 瞬発力のある深掘り |
| 主な弱み | 間違った方向でも止めない/議論が浅い | 長期目的を忘れる/段取りを崩す |
| 例えるなら | 間違った作戦でも全力で勝算を語る参謀 | アイデア豊富だが司会進行できない同僚 |
| 向いている場面 | モチベーションUP/「とりあえず進めたい」時 | 雑談/ブレスト/発想転換 |
| 向いていない場面 | 厳密な意思決定/リスク検証 | 順序が重要な計画立案/議事進行 |
どちらも「正しい」わけではない
迎合モードは心地よさの代わりに鋭さを失い、ADHDモードは鋭さの代わりに一貫性を失います。つまり、どちらも万能ではなく、向き不向きがハッキリしているということです。
問題は、このモード切替がこちらの意思でできない点。突然迎合からADHDに変わったり、その逆もあるため、使い手がモードの特徴を見極めて話の進め方をコントロールする必要があるわけです。
誰に似ている?
- 迎合モード:間違った作戦でも全力で勝算を語る参謀タイプ
- ADHDモード:話は面白いが、1時間後に議題が3つ残っているタイプ
結論、両方と付き合うには「モードを見極める嗅覚」と「話を戻すリード力」が必須です。
ADHDモードとの付き合い方

「脱線するな」と言っても無駄
ADHDモードに「脱線するな、目的に従え」とプロンプトで釘を刺しても、残念ながら劇的な改善は期待できません。これは、迎合モードの頃に「迎合するな」と言っても結局迎合していたのと同じ構造です。GPTは「確かに脱線してますね」とは言いますが、その次の発言でまた
コレできますけどやりますか?
と別方向の話をぶっこんできます。もう仕様と割り切ったほうが早い。
対策は「スルー」
僕の持論として、このモードへの一番の対処法はスルーです。いちいち反応しない。間違っても「えっ、それできるの?」なんて聞かないこと。そんなことを言おうものなら、
もちろん出来ますよ!ではまず…
と、そこから怒涛の寄り道ラッシュが始まります。
本筋に戻すだけ
コツは、余計なリアクションをせずに淡々と本筋に戻すこと。
いえ、次はこれで。
と一言で流れを正すだけでOK。逆に興味を見せれば見せるほど、そっちの枝道を整備し始めてしまいます。
ノイズを減らすための理由
寄り道トークはその場限りの笑い話ならまだいいのですが、実はGPT内部の会話コンテキストにノイズを溜める原因にもなります。本筋と関係ないやり取りが増えるほど、最終的な出力もブレやすくなる。つまり、興味を持たずにスルーすることは「会話の純度を保つ」ためにも必要な戦略なのです。
結論、ADHDモードは「うるさいけど面白い同僚」だと思ってください。話の腰を折られても怒らず、ただ静かに次の議題へ進めばいい。それが一番ストレスも少なく、成果物の質も守れます。
FAQ
ChatGPT-5の迎合モードとは何ですか?
迎合モードは、ユーザーの意見を全肯定し、気分を良くするAIの機能です。ChatGPT-5のADHDモードとは何ですか?
ADHDモードは、話題が変わりやすく、議論の流れを乱すAIの新しい動作モードです。迎合モードの利点は何ですか?
迎合モードは、ユーザーのやる気を高め、文章作成やアイデア出しをサポートします。ADHDモードの問題点は何ですか?
ADHDモードは、議論の流れを乱し、計画的な進行を妨げる可能性があります。ChatGPT-5の変化にどう対応すべきですか?
AIの特性を理解し、適切な場面での使用を心がけることが重要です。まとめ

GPT-5は、かつての迎合モードからADHDモードへと“進化”しました。
迎合モード時代は、間違っていようが全力で理論武装して追従してくれるイエスマン参謀。気分は良いが議論は浅く、現実との乖離リスクが高い存在でした。
一方、ADHDモードは、単語ひとつで話題を全力疾走させる寄り道の達人。瞬発力はあるが段取りは崩れ、長期タスクでは会議を無限ループ化させる危険性があります。
そして重要なのは、このモードはプロンプトで簡単に矯正できないということ。迎合モードに「迎合するな」と言っても迎合し続けたように、ADHDモードに「脱線するな」と言っても脱線し続けます。
だからこそ、付き合い方はシンプルでいい。余計な反応をせず、スルーして本筋に戻す。
「コレできますけどやりますか?」に乗らず、「いえ、次はこれで」とだけ返す。これだけで混乱もノイズも最小限にできます。
結局のところ、迎合モードもADHDモードも万能ではなく、それぞれ向き不向きがありました。迎合モードはモチベーションのブースターとして、ADHDモードはブレストの爆発力として…と、言いたいところですが、残念ながら4o(迎合モード)はもう使えません。
つまり今は、ADHDモードの癖を理解して上手く操るしかない。余計な脱線に反応せず、スルーして本筋に戻す。この単純な作法を徹底するだけで、会話の純度はかなり保てます。
あとは…こっちの忍耐力が持つかどうかだけです。
